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ペアシェイプダイヤモンド:理想的な一品を選ぶためのヒント

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Published March 13, 2018

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上品なテイパードラインが輪郭を描くペアシェイプダイヤモンドは、婚約指輪として優雅で喜びを誘う選択です。理想的なペアシェイプを選ぶための重要な点をご紹介します。

  1. ペアシェイプダイヤモンドの構造を知る
  2. ペアシェイプダイヤモンドの対称性を見る
  3. 長さ対幅の理想的な比率は好みによるもの
  4. キューレットの配置とインクルージョンの位置を確認
  5. テーブルの位置はペアシェイプダイヤモンドの中央に
  6. ボウタイがあるペアシェイプダイヤモンドは避ける
  7. ペアシェイプダイヤモンドの先端を保護するセッティングを選ぶ
  8. 上向き?下向き?ペアシェイプダイヤモンドの着け方を決めるのは自分

1. ペアシェイプダイヤモンドの構造を知る

ジュエラーはペアシェイプダイヤモンドを「ファンシーシェイプ」、つまりラウンド以外の形と捉えています。ティアドロップ型を連想させるペアシェイプダイヤモンドは、ダイヤモンドのラウンド型とマーキス型の最良の点を合わせもっています。

ペアシェイプダイヤモンドのパーツがその美しさを作るので、各パーツを知っておくと良いでしょう。そうすれば優れた目をもってペアシェイプダイヤモンドのお買い物をしていただけます。

ペアシェイプダイヤモンドの各部を示した図。

さまざまな石を見るときに、ペアシェイプダイヤモンドのパーツ名を言えるようになると良いだろう。これで小売業者の目には知識のある購入者と映るはずだ。図:Peter Johnston/GIA

ダイヤモンドをフェイスアップにして、注意して輪郭を観察してください。ペアシェイプダイヤモンドはショルダーとウィングが緩やかに丸みを帯びているはずです。ウィングは魅力的なアーチ形を描いているべきです。ウイングがあまりに平らな場合、石が狭く見えてしまいます。丸みを帯びすぎていても、石は短く太く見えてしまいます。

バイパススタイルの婚約指輪のセッティングに付けられた4.04ctのイエロー・ペアシェイプダイヤモンドと3.02ctのカラーレス・ペアシェイプダイヤモンド。

宝石をちりばめたペアシェイプのペア:4.06カラット(ct)のイエロー・ペアシェイプダイヤモンドが3.02ctのカラーレスダイヤモンドの逆側に付けられている。バンドは18Kホワイトゴールドからイエローゴールドへと流れを作り、石の色に同調している。提供: 1stdibs.com

ペアシェイプダイヤモンドは、ラウンドブリリアントダイヤモンドのように、最高のきらめきと輝きを見せるようにファセットカットされています。覚えておくべき、またこのブログで使用している、ファセットカットされたダイヤモンドの重要なパーツ名をこちらに示します。

  • キューレット:キューレットは仕上げ済の宝石のパビリオンの下側の小さなファセットで、損傷を受けやすい先端部分の欠けや摩耗を防ぎます。この部分にファセットがない宝石もあり、この場合はクローズドキューレットと呼ばれます。
  • クラウン:ガードルより上側の宝石の上部の部分。
  • ガードル:クラウンとパビリオンが交わる面の周囲を囲む細い帯になった部分。
  • パビリオン:研磨された宝石の、ガードルより下側の部分。パビリオンファセットの目的は、クラウンに向かって光を反射させることです。
  • テーブル:クラウンの中央の大きなファセット。
 3.83ctのペアシェイプダイヤモンド。

黒色を背景にしたこの3.83ctのペアシェイプダイヤモンドは夜空の星のように輝いている。写真:Robert Weldon/GIA、提供:Atelier Marisa(アトリエ・マリサ)

他の数多くのファンシーシェイプ(マーキスやハート型)と同様に、ペアシェイプダイヤモンドはラウンドブリリアントよりも多めの色を呈する傾向があります。そのため、GIAカラースケールの上位の色、あるいはファンシーカラーダイヤモンドを選択することが最善です。

18Kゴールドにセットされた、1.21ctのパープリッシュピンクのファンシー・ペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪。

ペアシェイプダイヤモンドはラウンドブリリアントダイヤモンドより多めの色を呈する傾向があるため、GIAカラースケールの上位の色、あるいはこの18Kゴールドにセットされた1.21ctのパープリッシュピンクのファンシーダイヤモンドの婚約指輪のように、ファンシーカラーダイヤモンドを選択することが最善である。提供: 1stdibs.com

2. ペアシェイプダイヤモンドの対称性を見る

シンメトリーは宝石の総体的な美しさの鍵を握りますが、オーバルダイヤモンドハート型ダイヤモンド、マーキスダイヤモンド、ペアシェイプなどのファンシーシェイプダイヤモンドでは重要性が増すことがあります。ペアシェイプダイヤモンドが対称になっているか見るには、宝石の縦方向に想像上の線を描いて両側の半分の形を調べましょう。互いを酷似しているものほど、良いシンメトリーであると言えます。

下の図でショルダー、ベリー(腹部)、ウィングが線の両側で同一で、また形、サイズ、ファセットの配置が石の半分のそれぞれを互いに映し出していることに注目してください。これが理想的なペアシェイプです。ペアシェイプダイヤモンドを選ぶ際に、この図をガイドとしてご使用ください。

ペアシェイプダイヤモンドの理想的なシンメトリーを表す図。

図:Peter Johnston/GIA

GIAのダイヤモンドの鑑定士は、ペアシェイプも含めファンシーシェイプダイヤモンドのシンメトリーを評価するとき、バランスのとれた均等な輪郭も見ています。非対称であったり不均等なプロポーションのタイプは、ほとんどのジュエリー取引でペアシェイプダイヤモンドの外観にマイナスの影響を与えると捉えられています。その要因は:

  • 高いショルダー
  • 平坦なウイング
  • 隆起したウイング
  • 不鮮明な突先

不均等なショルダーや不均等なウィングは、ペアシェイプダイヤモンドの外観を損なうまた別の要素になります。下の図で両方とも表しています。

ショルダー、ベリー、ウィングが非対称なペアシェイプダイヤモンドの不均等な輪郭を表す図。

このペアシェイプの不均等な輪郭により、ショルダー、ベリー、ウィングの非対称性が明らかになります。このようなダイヤモンドは避けましょう。イラスト:GIA

3. 長さ対幅の理想的な比率は好みによるもの

「長さ対幅の比率」という言葉に出くわすかもしれません(多くのタイプのファンシーシェイプダイヤモンドの外形の長さと幅の対比で、ダイヤモンドの長さを幅で割り、1.75:1といった比率で表現する)。専門家の多くは、1.50〜1.75:1くらいの長さ対幅の比率を好みます。業界の中には、比率だけではダイヤモンドの美しさを表すに十分ではないと信じている人もいます。自分の心と目に従うと良いでしょう。

ダイヤモンドのヘイローとシャンクのメレーがアクセントになった0.88ctのペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪。

どのようなダイヤモンドでも理想的なシンメトリーや長さ対幅の比率を探すよりも、そのダイヤモンドに惚れ込むことが大切である。この0.88ctのペアシェイプダイヤモンドには夢中になっているだろうか。提供:1stdibs.com

4. キューレットの配置とインクルージョンの位置を確認

ペアシェイプダイヤモンドのキューレットの配置は外観に影響します。ダイヤモンドの両端から同じ距離であるべきです。中心からずれたキューレットはダイヤモンドのシンメトリーに影響を与え、魅力が減少することがあります。ダイヤモンドの長さに沿ってパビリオンファセットが集まる部分に降ろしたキールラインにキューレットが重なるペアシェイプダイヤモンドがあります。キューレット同様に、キールラインもダイヤモンドの両側から同距離であるべきです。

キューレットが中央からずれているペアシェイプダイヤモンドを表す図。

このペアシェイプダイヤモンドのキューレットは中央からずれている。宝石の両側の端から同じ距離に対称的に位置しているべきである。イラスト:GIA

また、ダイヤモンドにインクルージョンがあるか注意してください。特に先端の近辺は損傷の影響を受けやすい部分のため注意が必要です。さらに、ペアシェイプダイヤモンドのテーブルファセットが大きめの場合、インクルージョンははっきりと見えやすいため、クラリティの良さを検討事項に入れましょう。

5. テーブルの位置はペアシェイプダイヤモンドの中央に

また、テーブルファセットがうまく配置されていないと、ペアシェイプダイヤモンドの魅力は減少します。最上の輝きとファイアーのためには、テーブルはシンメトリーラインの中央にあるべきです。

テーブルが中央からずれているペアシェイプダイヤモンドを表す図。

テーブルが中央からずれていると、ペアシェイプダイヤモンドのクラウンファセットの片側が反対側の方のファセットより大きく見えてします。イラスト:GIA

6. ボウタイがあるペアシェイプダイヤモンドは避ける

ボウタイ状の暗いパターンを呈するペアシェイプダイヤモンドが数多くあります。このパターンは通常、テーブルの中央から石の幅全体に広がっています。カットが良いペアシェイプダイヤモンドのボウタイは最小限に抑えられているはずですが、それでも石の明るい部分と暗い部分のコントラストがかなり残ります。

ボウタイは明るいグレイからブラックまでさまざまです。暗くて大きいほど、ペアシェイプダイヤモンドのフェイスアップの外観がより損なわれます。ダイヤモンドの長さと幅の差が大きく、パビリオンの角度のバリエーション(パビリオンメインファセットの平面とテーブル面によって決まる角度)が増えるほど、ボウタイは濃くなります。

ボウタイ効果を気にする場合は、さまざまなペアシェイプダイヤモンドを異なる角度から、また婚約指輪を身につけるシチュエーションの照明の下で、確認するようにしてください。ボウタイ効果を全く避けることはできないにしても、ボウタイが分かりにくい石を探すことはできます。

この2つのペアシェイプダイヤモンドは、暗い部分が石の幅全体に拡がるボウタイ効果を呈していている。

この2つのペアシェイプダイヤモンドは、暗い部分が石の幅全体に拡がるボウタイ効果を呈していている。写真撮影:Nicholas Del Re/GIA

7. ペアシェイプダイヤモンドの先端を保護するセッティングを選ぶ

ペアシェイプダイヤモンドの最も損傷を受けやすい部分はポイント(先端)です。この部分は先端にV型プロングを配置して保護するか、石全体を囲むベゼルセッティングを選択する手段があります。

V型プロングのプラチナのセッティングに収められた8.25ctのペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪。

この8.25ctのペアシェイプダイヤモンドは、欠けやすい先端の部分をV型プロングで保護している。別の4つのプロングでダイヤモンドをしっかりと固定している。提供: 1stdibs.com

ベゼルセッティング(覆輪留め)で確実にこの0.40ctのペアシェイプダイヤモンドを保護している。

ベゼルセッティング(覆輪留め)で確実にこの0.40ctのペアシェイプダイヤモンドを保護している。提供:Doyle & Doyle(ドイル&ドイル)

8. 上向き?下向き?ペアシェイプダイヤモンドの着け方を決めるのは自分

ペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪の伝統的な着用方法は、先端をご自分から遠い側に向けます(下向き)。多くの取引の場で、この方が指がスレンダーに見えると言われています。しかし伝統にも限界はあります。ペアシェイプの先端を自分側に向けて着用したいという花嫁もいらっしゃいます(上向き)。あるいは、水平のセッティングにしてこのクラシックなダイヤモンドの形を独特な現代的な見栄えにしたいという方もいらっしゃいます。

ハート型にも付き物ですが、ペアシェイプをどちらに向けるかはご自分のお好みです。

ラディアントカットダイヤモンドとサファイアがあしらわれた1.34ctのアールデコ調のペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪。

1.34ctのペアシェイプダイヤモンドの先端がどちらに向いていようと、このような婚約指輪は指の上で壮観な輝きを見せてくれる。重量が0.41カラットになる43個のラディアントカットダイヤモンドと1.03カラットのサファイアに囲まれたセンターストーン。提供: 1stdibs.com

最も上品なファンシーシェイプの中でも、ペアシェイプダイヤモンドは一粒の涙のような繊細さと見事なまでに光り輝く星の強さの両方を伝えています。ダイヤモンドの婚約指輪に理想的な石を探すときには、考慮すべきたくさんの要因がありますが、それだけの価値のある道のりです。さまざまなペアシェイプダイヤモンドの中から決定しようというときは、特定のプロポーションの細部よりも、総体的な外観が重要です。ペアシェイプダイヤモンドが魅力的であると感じる要因は、個人の好みの問題であることがほとんどです。理想的な一品に恋に落ちるまで、いろいろなペアシェイプダイヤモンドの婚約指輪をご覧になって楽しんでください。

ショッピングに出かける前に、ぜひGIAの婚約指輪購入のための12のヒントをご覧ください。

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