ブルー ダイヤモンドは大変希少で、見事なまでに美しく、さまざまな伝説を持っています。このような特別な組み合わせにより、ブルー ダイヤモンドはダイヤモンド愛好家やジュエリー専門家たちから切望されています。
ブルー ダイヤモンドはどのくらい希少なのでしょうか?干し草の山の中から一本の輝く針を見つけ出すように、何トンもの鉱石を採掘する必要があります。そして、そんな中からブルー ダイヤモンドが発見されたら、それが引き起こす興奮を想像することができるでしょう。
ホウ素不純物の存在が、多くの場合、天然ブルー ダイヤモンド(上の写真中央)の色を作り出す原因となります。しかし、放射線暴露あるいは水素の影響によりその色が生じることもあります。ブルー ダイヤモンドは放射線を浴びて自然に着色すると、グリーン-ブルー(上の写真左)と表現されるのに対し、水素に影響された着色は通常、グレー-バイオレットからグレー-ブルー(上の写真右)と表現されます。
いくつかの最も有名なブルー ダイヤモンドの背後にある物語はさらに華やかで、それらのブルー ダイヤモンドをより一層神秘的にしています。ブルー ダイヤモンドはインドで最初に発見され、17世紀に宝石商のJean-Baptiste Tavernier(ジャン=バティスト タヴェルニエ)により西洋に持ち込まれました。彼は大きなブルー ダイヤモンドをフランスのルイ14世に売却しました。元はTavernier Blue(タヴェルニエ ブルー)と呼ばれていたこのダイヤモンドは、リカットされFrench Blue(フレンチ ブルー)と呼ばれるようになり、フランスの王冠の宝石の一部となりました。戴冠用宝飾が1792年に略奪された際に盗まれ、発見を逃れるためにリカットされました。 GIAの調査により、Hope diamond(ホープ ダイヤモンド)がこのFrench blue(フレンチ ブルー)からリカットされたものである可能性を示す以前の研究が確認されています。このダイヤモンドは、最終的には1830年にヘンリー フィリップ ホープ氏に購入され、それ以来ずっと彼の名前を冠しています。ホープ ダイヤモンドは呪われたダイヤモンドとしても有名です。近年の所有者たちの死と困難な生活がその呪いに関連付けられています。
70.21カラットのIdol’s Eye(アイドルズ アイ)は伝説に包まれたブルー ダイヤモンドです。このダイヤモンドは17世紀初頭にインドのゴルコンダ地域で発見されたと言われています。それが彫像の目から摘み取られたという伝説がありますが、これは単なる伝説であり、真実ではありません。Idol’s Eye(アイドルズ アイ)は1865年7月14日にクリスティーズ ロンドンで謎の買い手に売却されており、これがその歴史上、最初に確認された文献となっています。1906年には、オスマン帝国34番目のスルタンであったアブドゥル ハミド2世(1842年-1918年)の手に渡ったことが知られています。
インドが歴史的にブルー ダイヤモンドの主要産地でしたが、ここ数年の間、有名なブルー ダイヤモンドは南アフリカ共和国のカリナン鉱山で発見されています。南アフリカの別の数カ所の鉱山からもブルー ダイヤモンドが採掘されており、他にもシエラレオネ、インドネシアの沖合にあるボルネオ、およびブラジルでも発見されています。
ブルー ダイヤモンドは間違いなく美しいですが、カットには独特な課題があります。ブルー ダイヤモンドの原石は通常非対称であるため、石をどのようにカットして研磨すべきかを判断するのが難しくなります。ブルー ダイヤモンドの原石にはカラー ゾーニング(他よりブルーが濃い領域)があることがあります。カット職人は可能な限り多くの重量を保持しながら、ダイヤモンドから最高の色を引き出すことを望みますが、カラー ゾーニングがあることでそのバランスをとることが極めて困難になる可能性があります。
このような問題を知ることで、より深い認識が生まれることでしょう。ブルー ダイヤモンドの秘密を知ることができたので、ブルー ダイヤモンドをこれまで以上に美しいとお思いになることでしょう。GIAのオンライン宝石百科事典(GIA’s Gem Encyclopedia)には、カラー ダイヤモンドに関する記事がすべて掲載されています。ブルー ダイヤモンドの詳細とすべての虹色の色相についてご覧ください。
Custom Field: Array