ゴールドの婚約指輪は常に人気があります。しかし、あなたの指輪のスタイルとセンターダイヤモンドに、ぴったり合う色のゴールドを選ぶにはどうしたら良いでしょうか?ここでは、金合金について簡単な説明と、大切な婚約指輪を決める際に考慮すべき点について説明します。
この記事の内容は次のとおりです。
金についての説明と、金が婚約指輪に使用される理由とは?
金の色を決めるものは?
センターダイヤモンドにぴったり合う金の色を選ぶ
カラーストーンの婚約指輪にぴったり合う金の色を選ぶ
金を使って婚約指輪のスタイルを決める
ミックスメタル – 婚約指輪にホワイトゴールド、イエローゴールド、ローズゴールドを組み合わせて使用
早見表:ゴールドの婚約指輪に関するガイド
金についての説明と、金が婚約指輪に使用される理由とは?
元素周期表では「Au」と表される金は、貴金属であり、6,000年以上にわたり宝飾品に使用されてきています。生命を与える太陽の力を象徴すると信じられていた金は、古代エジプト人とシュメール人によって華やかな作品を作るために使われました。その影響は今でも残っており、金が婚約指輪の選択肢として人気がある理由でしょう。なぜ金が婚約指輪に使用されるのか?美しさはもちろんですが、金の婚約指輪が選ばれる理由は:
- 耐久性:金は長持ちします。また腐食に強く、ほとんどの場合、日々の着用やケアに伴う衝撃に十分耐えます。
- 製造と修理がしやすい:金は非常に加工しやすい金属です。
- 手頃な価格:婚約指輪やその他のジュエリーによく使用されているプラチナに比べて、一般的に金は求めやすい価格です。
金の色を決めるものは?
金の自然な色合いは、原子構造とその構造内の電子の動きにより生み出されます。これにより、金属はスペクトルの一部、具体的には赤色と黄色の光の波長を選択的に反射し、これらの組み合わせにより我々が「金」と認識する色合いを生成します。純粋な金は婚約指輪に使用するには軟らかすぎますので、多くの場合、銅、銀、亜鉛などの他の金属と合金(混合)して、より硬くより耐久性のあるものにします。金を強化することに加えて、合金にすることで金の色にも変化を与えることができます。純度は貴金属の割合の尺度であり、1000分の一(ppt)単位で表されます。カラット(Karat:K、日本語では一般的に数字の後に「きん(金)」と付けて呼ぶ)は金の純度を示す用語で、純金を24分の24だけ金が含まれているとし、よって純金を24K(24金)と呼びます。純度75%の合金の場合、24のうちの18が金で6が割り金(わりがね)であるため、18K(18金)となります。この場合純度は750pptであるため、作られた国の規定に応じて、18Kの金のリングには750または18Kの刻印が入ります。同様に、14Kのゴールドは純度58.3%であり、14が金で10が割り金であるため、583(または585)あるいは14Kと刻印されます。金の純度をそれぞれ見分けることは難しいので、リングの内側にあるこの情報が記された刻印を確認してください。ホワイトゴールドは白い金属を使った婚約指輪を求める方に人気の選択肢です。ホワイトゴールドは純金に、ニッケルやパラジウム、亜鉛などの白い金属を混ぜて作られます。ホワイトゴールドにはさまざまな合金のものがあり、14Kまたは18Kは婚約指輪として人気のある選択肢です。ホワイトゴールドは、白さを増すことと、より良い輝きと傷からの保護を目的として、通常はロジウムでコーティングされることにご留意ください。ロジウムは時間の経過とともにすり減ることがあるため、必要な場合に再度コーティングしてもらえるかどうかを宝石商に確認してください。
ローズゴールドの婚約指輪は流行の選択肢です。ローズゴールドは、金に銅と銀を混ぜて作られます。魅力的なローズ色の金属を作り出すため、宝石商は完璧な色合いを見つけるまで実験を行います。その配合は厳重に守られる機密事項となっています。
センターダイヤモンドにぴったり合う金の色を選ぶ
ダイヤモンドの婚約指輪では、ダイヤモンドがショーの主役であり、セッティングは背景幕の役割を果たします。しかし、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールドのどれを使うかによって、ダイヤモンドの見え方が変わってきます。そのため、ダイヤモンドにスポットライトを当てて輝かせてくれる金属をぜひ選びましょう。ダイヤモンドはGIAのDからZのカラースケールでグレード付けされています。Dはスケールで最高位(完全に無色のダイヤモンド)に位置しており、最下位はZとなります(明るい黄色または茶色を明瞭に示すダイヤモンド)。他の条件がすべて同じである場合は、無色に近いダイヤモンドほど価値が高くなります。ダイヤモンドのカラーグレードとゴールドの色を利用して、様々な外観を作り出すことができます。まずは、ダイヤモンドが周りに配置されるものとどのように相互作用するのかを知る必要があります。ダイヤモンドのファセットは極めて小さな鏡のようなものです。ファセットは近くにあるもの、特にセッティングや宝石を留めるプロングの色を反射します。したがって、イエローゴールドのセッティングの場合は、その中に留められたダイヤモンドに黄色がかった色が反射され、ホワイトゴールドの場合は白っぽいすなわち無色の反射、そしてローズゴールドの場合はピンクがかった色が、中に留められた石に反射されます。石枠を選ぶ際の判断材料としておすすめの方法を以下に説明します。
- カラーグレードがDからJのダイヤモンドにはホワイトゴールド:
ホワイトゴールドは無色のダイヤモンドを引き立てる良い選択肢です。GIAのカラースケールでは、グレードD-E-Fのダイヤモンドは、無色と考えられており、グレードGからJのダイヤモンドはほぼ無色の範囲にあります。
- カラーグレードがM以下のダイヤモンドにはイエローまたはホワイトゴールド:カラーグレードがM以下のダイヤモンドは、黄色がかった色合いが顕著に出ます。イエローゴールドのリングはダイヤモンドの黄色を強調してくれます。反対に、ホワイトゴールドはダイヤモンドの色を無色に近づけてくれる場合があります。
- ローズゴールドはまた違った選択肢を与えてくれます。カラーグレードがDからLのダイヤモンドは、ローズカラーのリングから飛び出すような存在感になります。カラーグレードMからZのダイヤモンドがローズゴールドにセットされた婚約指輪は柔らかな外観を醸し出してくれます。
ダイヤモンドを支えるプロングと枠に異なる色のゴールドが使われているものを見ることは珍しくはありません。例えばイエローまたはローズゴールドにセットされた無色のダイヤモンドをより一層際立たせるために、デザイナーはよくホワイトゴールドのプロングを使うことがあります。カラースケールDからZでグレードが低めのダイヤモンドをよりドラマチックな外観にしたい場合は、ホワイトゴールドのリングにイエローまたはローズゴールドのプロングをご検討ください、
カラーストーンの婚約指輪にぴったり合う金の色を選ぶ
カラーストーンの婚約指輪が人気です。ケイト・ミドルトンが身につけているブルーサファイアのリングや、ユージェニー王女の婚約を祝うパパラチャ・サファイアを見てください。これを見ると、あなたもカラーストーンの指輪が欲しくなってしまうかもしれません。個人の好みを反映させるのは、宝石と宝石に合う色の金のセッティングを選ぶ良い方法です。でももしそれでも迷ってしまうようでしたら、ガイドとして使える3つのヒントがあります。
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- ホワイトメタルは宝石の色を引き立てるための人気のある選択肢です。オークションカタログを見てみると、最高級の宝石は通常ホワイトゴールドまたはプラチナにセットされています。
- 寒色系のカラーストーン(例えば、ブルーまたはパープルサファイア、タンザナイト、ブルースピネル、ツァボライト)はホワイトゴールドのような寒色の金属とよくマッチします。
- 暖色系の宝石(例えば、ルビー、スペサルティン、モルガナイト、インペリアルトパーズ)にはイエローゴールドやローズゴールドの暖色の金属がよく合います。
GIAのカラーストーンの婚約指輪の購入ガイドはお探しの際にお役に立ちます。
金を使って婚約指輪のスタイルを決める
イエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールドはそれぞれ異なる時代に人気を博しました。アンティークやヴィンテージのような外観の婚約指輪がお好きなあなたは、これらの時代からインスピレーションを得て、ユニークでロマンチックなリングスタイルを作り出すことができます。現代のデザインに影響を与えた、4つの時代をご紹介します:
- ビクトリア朝時代(1837~1901):ビクトリア朝時代には、イエローゴールドとローズゴールドの婚約指輪に人気がありました。ジュエリーデザイナー達は数々の魅力的で意味を持つモチーフを使用していました:アクロスティック(秘密の)メッセージ、知恵を象徴する蛇(ビクトリア女王のお気に入り)、花(バラや忘れな草は愛を、スミレは忠誠を表現)その他数多くあります。これらの金属とモチーフを使って、流行の先端を行くものからエレガントなものまで様々なリングスタイルを作ることができます。
- エドワード朝時代(1900~1915):エドワード朝時代には婚約指輪にプラチナがよく使用されていました。ホワイトゴールドは魅力的でより手頃な価格の代用品です。この時代は、勝利を表す月桂冠、渦巻き模様、フェザー、タッセル、リボン結び、花輪などのモチーフで知られています。レース模様と貴族的な外観がお好きなあなたには、エドワード朝様式のホワイトゴールドの婚約指輪がおすすめの選択になるでしょう。
この時代からインスピレーションを得た婚約指輪をお求めになりたいですか?婚約指輪にエドワード朝時代のデザインを取り入れる方法をご紹介します。ホワイトゴールドとプラチナどちらを選べばいいか迷っていらっしゃいますか?比較をしてみましょう。
- アールデコ時代(1920年代〜1930年代):アールデコといえばクールで洗練されたイメージがあります。ですので、この時代にホワイトメタルに人気があったのは当然なことです。ここでもまた、プラチナは高級なジュエリーに選ばれています。そしてホワイトゴールドはこれらの時代を超えたデザインを再現するための良い選択肢です。この時代のモチーフには、ダイヤモンドとルビー、エメラルド、サファイアを組み合わせて創り出された、幾何学的な形や大胆なカラーコントラストがあります。1920年代の欧州のフラッパーや米国のジャズエイジといった流行スタイルの精神に惹かれるあなたには、ホワイトゴールドの婚約指輪がぴったりです。
あなただけの特別なリングにアールデコの婚約指輪の外観を取り入れる方法をご紹介します。
- レトロ期(1935年~1950年代):暖かさと大胆さ、そしてカラーがこの時代の特徴です。イエローゴールドやローズゴールドの婚約指輪で注目を集めたいあなたには、レトロ期のリングスタイルのご検討をお勧めします。レトロ期には太い線と幾何学的な形状をカーブを使って柔らかさを出した、彫刻的な品質を持つデザインのものがあります。ビンテージ風やクラシックなスタイルをお求めの場合はこのスタイルをチェックしてみてください。
あなたのカスタムエンゲージリングにレトロな外観を取り入れるためのヒントを入手してください。
ミックスメタル – 婚約指輪にホワイトゴールド、イエローゴールド、ローズゴールドを組み合わせて使用
近代のジュエリーデザイナー達は創造性に溢れており、婚約指輪に刺激的な新しいデザインを取り入れています。ミックスメタルは婚約指輪のホットトレンドです。ミックスすることで、リングの外観に溢れるばかりの色を追加するだけでなく、カラーゴールドにセットすることでダイヤモンドの最高の表情を引き出すことができます。先に述べたように、人気のあるバリエーションとして、枠とプロングに異なる色を使用するものがあります。宝石のヘイローがリングとは異なる色のゴールドに収められている婚約指輪もあります。あるいは、ローズゴールドのような金属で一重、ホワイトゴールドまたはイエローゴールドでもう一重を構成するダブルヘイローを試してみてみてください。これは非常に魅力的で微妙なコントラストを創り出します。
早見表:ゴールドの婚約指輪に関するガイド
イエロー、ホワイト、ローズのどのゴールドを使った婚約指輪にするのかを決める際に考えなければならないことは数多くあります。重要な事項を次の表にまとめました。
イエローゴールド | ホワイトゴールド | ローズゴールド | |
金合金の純度 | 合金には8K (333)から22K (917) まで種類があるが、婚約指輪には14K (583または585) と18K (750) が良い | 一般的には9K(375)、10K(417)、14K(583または585)、18K(750) | 一般的には9K(375)、10K(417)、14K(583または585)、18K(750) |
割り金 | 銅、銀、亜鉛 | ニッケル/パラジウム、銅、亜鉛。ホワイトゴールドはロジウムメッキされることが多い | 銅、銀、亜鉛 |
お手入れとクリーニング | 割り金を傷めることがあるため塩素と強い化学物質は避ける。洗浄には、水とアンモニアに食器用洗剤を1滴入れたものに15〜30分浸す。柔らかいハブラシで汚れを取り除き、温水ですすぐ。 | ||
最適なダイヤモンドのカラー | DからL | コントラストを出すにはDからL。ダイヤモンドの黄色を強調するにはMからZ。 | コントラストを出すにはDからL。調和の取れた外観にはMからZ。 |
最適なカラーストーン | 暖色系の色石。スペサルティンガーネット、イエローまたはオレンジのサファイア、インペリアルトパーズ等 | 寒色系の色石。ブルーまたはパープルサファイア、スピネル、タンザナイト、ツァボライトガーネッット等 | 暖色系の色石またはモルガナイト、ルビー、レッドスピネル、ピンクサファイア、ルベライトトルマリン等ピンクの宝石 |
最適なアンティークまたはビンテージデザインスタイル | ビクトリア朝様式とレトロ期 | エドワード朝とアールデコ様式 | ビクトリア朝様式とレトロ期 |
アレルギーについて | 銅に非常に敏感に反応する方は避ける | 銅またはニッケル(一般的なアレルゲン)にアレルギーがある方は避ける。どちらかにアレルギーがある場合は、プラチナの使用を検討する。 | 銅にアレルギーのある方は避ける |
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