Custom Field: Array

Search

Custom Field: Array

Cultured Pearls

Custom Field: Array

真珠の品質に関する基礎講座 – GIA における真珠の検査および分類方法

Custom Field: Array

Published June 28, 2016

Custom Field: Array

お気に入りの宝石が真珠なら、真珠の品質についての分類・記述に GIA が使用する基準 7 Pearl Value Factors(真珠の 7 つの評価要因)について詳しく学ぶことをおすすめします。  こちらの記事をお読みいただくと、真珠の品質がどのようにして決定されるかが分かり、お持ちの真珠を評価をするのにすべきことを理解いただけます。

ダイヤモンドの価格には品質が影響しますが、真珠でも同じことが言えます。 このブログ記事では、真珠が評価される基準や GIA が真珠を分類する方法の概要を知り、GIA が真珠を評価するために開発した分類システムの使われ方について理解を深めていただきます。

GIAは、ダイヤモンドの品質を表す 4C を開発したのと同じ理由で、7 Pearl Value Factors(真珠の 7 つの評価要因)を開発しました。その理由とは、誰もが理解できる言語を使用して、真珠の品質を説明するための標準的な用語を確立するということです。 そして、ダイヤモンドの品質を評価するための方法およびベストプラクティスを定義したのと同じように、 GIA は真珠を評価するための手順も定義しました。 ダイヤモンドのグレーディングと同様、真珠の分類は、訓練されたジェモロジストが時間をかけて、幅広い知識を用いて行う複雑なプロセスです。

それでは、真珠の価値に影響を与える要因、真珠がどのように評価されるか、そして天然真珠や養殖真珠の分類を理解するのに GIA の真珠レポートがどう役立つかを学んでいきましょう。

間もなく真珠の情報通になられることは間違いありません!

真珠層を持つ真珠について

真珠は海水および淡水の母貝で発見されます。 母貝が真珠層と呼ばれる虹色の物質を異物の周りで分泌すると、天然真珠または養殖真珠を形成します。 微細生物のような異物が偶然母貝に混入したときに、天然真珠が形成されます。  異物を人工的に挿入することで作られた真珠は、養殖真珠です。

すべての母貝が真珠層を分泌するというわけではありません。 真珠層が存在しない場合、真珠層を持たない真珠となります。 コンク真珠やメロメロ真珠は、単殻軟体動物である巻貝(腹足類)によって生成される、真珠層を持たない真珠です(磁器質と呼ばれることもある)。

真珠の品質 - 中国の淡水養殖真珠

白、ピンク、ピスタチオの色をした中国産の淡水養殖真珠。 写真:Robert Weldon/GIA 提供:King’s Ransom(キングズ・ランサム)の Betty Sue King

真珠の品質に関する記述:GIA の 7 Pearl Value Factors(真珠の 7 つの評価要因)

真珠には、さまざまなサイズ、形状、色のものがあります。 GIA の 7 Pearl Value Factors(真珠の 7 つの評価要因)は、そういった要素を説明したり、品質を記述するための共通言語を提供します。

1. サイズ

丸い真珠およびほぼ丸い真珠のサイズは、直径をミリメートル単位で表します。 1 ミリメートルは約 25 分の 1 インチです。 他の形をした真珠は、長さ/深さ および 直径/幅 に応じて測定されます。

2. 形状

形状は主に3種類あり、球状、対称、および非対称(セミバロックとバロック)となっています。 真珠には基本的に 7 つの形状(ラウンド、ほぼラウンド、ボタン、ドロップ、楕円形、セミバロック、バロック)があります。

3. 色

色には 3 つの要素があり、地色(真珠の全体的な主色)、オーバートーン(地色にかかった 1 つもしくは複数の半透明の色)、オリエント(真珠の表面上または表面下でイリデッセントの虹色の輝きを放つ)となっています。 注意:すべての真珠がこれら 3 つのすべての特性を示すとは限りません。

真珠の品質:天然色の養殖真珠

中国産のパステルカラーの淡水真珠、フランス領ポリネシア産のグレーの真珠、フィリピン産のゴールデン真珠、オーストラリア産の白い真珠など、天然色の養殖真珠が連珠を飾り立てる。 写真:Robert Weldon/GIA 提供:King’s Ransom(キングズ・ランサム)

4. 光沢

光沢とは、真珠の表面から反射した光の強度のことであり、 天然真珠または養殖真珠にその独特の美しさを与える要因のひとつです。 素晴らしい光沢のある真珠は、表面に鮮明な明るい反射を生じます。 真珠の種類によって、異なった光沢の基準があります。 GIA の光沢スケールには、エクセレントからプアまでのグレードがあります。

5. 表面

真珠には、通常は表面に限定されているブレミッシュや不規則な模様がよくあります。 表面の特徴は、ブレミッシュのサイズ、数、場所、可視性、および種類によって判断されます。 表面の特徴が多いものやひどいものは、真珠の耐久性に影響を与え、その価値を著しく低下させることがあります。 ブレミッシュの数が少ない場合、あるいは穴やセッティングによって隠せるほど微小である場合は、真珠の美しさや価値にはあまり影響がありません。 GIA の表面スケールでは、無傷(Clean)、わずかな傷(Lightly Spotted)、中程度の傷(Moderately Spotted)、多くの傷(Heavily Spotted)の 4 つのカテゴリーで真珠が分類されます。

6. 真珠層の品質

真珠層とは、いくつもの層で重なって真珠を形成する物質です。 養殖真珠の美しさや、耐久性に優れていることを確かめるため真珠層の品質を評価する際、真珠層の厚さが重要となります。 真珠層の厚さの測定は、GIA の真珠に関するレポートでは追加として記載される項目ですが、 真珠層のコーティングが薄すぎたり損傷しており、真珠の耐久性に影響を及ぼす可能性がある場合はその旨が記述されます。 真珠層の品質に問題がある天然真珠または無核養殖真珠については、損傷に関しても記述されます。

7. マッチング(連相)

連珠やイヤリング、または複数の真珠が使われているジュエリーにおける、真珠の均一性に関係します。他の 6 つの評価要因のマッチングの判断は、訓練を積んだグレーダーだからこそできる技です。 GIA マッチングスケールはエクセレントからプアまでのグレードがありますが、単一の真珠や意図的に調和させていないジュエリーについては「Not Applicable(該当せず)」と記述されます。

それぞれの評価要因が、真珠の全体的な品質決定を決める重要な要素となります。 GIA の 7 Pearl Value Factors(真珠の 7 つの評価要因)について理解を深めていただけたところで、ラボでこれらがどのように適用されているかを学びみましょう。

真珠の品質:養殖真珠

これらの連珠の養殖真珠では、真珠の評価要因としてマッチングがいかに重要であるかがわかる。タヒチ産真珠(上の2本)、中国産の淡水真珠(3本目)、南洋真珠(4本目)、アコヤ真珠(下の2本)。 写真:GIA および Harold & Erica Van Pelt イヤリングの提供:Mastoloni 、ニューヨーク;南洋ストランドの提供:The Collector Fine Jewelry (コレクターファインジュエリー)、カリフォルニア州フォールブルック

GIA における真珠の分類方法

標準化された高度な検査機器を使用して、真珠の鑑別を専門とするジェモロジストが真珠の種類(天然または養殖のいずれか)を鑑別し、処理が施されているかどうかを検査します。 真珠の重量は、微量用電子天秤で測定されます。また、真珠のサイズは、特別なデジタルキャリパーを用いてミリメートル単位で測定されます。 その後、予め慎重に選ばれたマスターパールとその真珠を比較し、色や、その他の評価要因が特定されます。 次に、真珠の鑑別を専門とする第 2 のチームが、必要な観察および検査を別々に行っていき、評価の正確さや客観性を保証します。

真珠の品質:上質な真珠の例

上質な真珠の連相により、美しい作品が出来上がる。 南洋養殖真珠のネックレス、ブレスレット、イヤリング、リングのセット。 写真:Robert Weldon/GIA 提供:Fine Gems International(ファイン・ジェム・インターナショナル)

照明、背景の色、その他の環境条件は真珠の観察に影響を与えるので、真珠をグレーディングする環境を制御することは重要となります。 スタッフは、昼光色の光源を使用して、ニュートラルグレーの背景で真珠を検査します。 真珠からおよそ 1 フット(約 30 センチメートル)離れて座り、真珠を回転させて全体の印象を見ながら、マスターパールと検査用真珠を比較していきます。

この特別な環境、検査および検査中の手順は、再現可能で正確かつ信頼できる結果を保証するために、GIA によって開発されました。これにより、真珠を購入する方々は GIA の 7 つの評価要因に基づいた客観的な評価に基づいて購入決定を行うことができるようになりました。

GIA は、ルース、連珠、またはセットされた、天然真珠または養殖真珠を対象に、真珠鑑別レポートと真珠分類レポートの 2 種類のレポートを発行します。 それでは、各レポートに記載される内容や 2 種類のレポートの違いについて学んでみましょう。

GIA 真珠識別レポート

この鑑別レポートでは、真珠が天然または養殖か、類似品または模倣品でないかを判別し、検出可能な処理について記載されます。 また、このレポートには、重量、サイズ、形状、色、その真珠が生成された母貝の種(可能な場合)および環境(淡水または海水)についても記述されます。 さらに、鑑別の過程で撮影されたその真珠のフルカラーの画像も含まれます。

GIA の真珠鑑別レポートおよび真珠分類レポート

GIA 真珠鑑別レポートおよび真珠分類レポートは、ジュエリーに用いられている真珠の品質を理解するのに役立つ。

GIA 真珠分類レポート

この分類レポートは、処理が施されていない、真珠層を持つ真珠のみを対象とします。 真珠鑑別レポートと同じ内容の他に、真珠の光沢、表面の状態、およびマッチング(該当する場合)についての評価も記載されます。

お気に入りの真珠のストランドまたはイヤリングをお持ちでしたら、そのジュエリーで用いられている真珠の品質を理解するのに真珠分類レポートが役に立つでしょう。 ジュエリーをお買い求めになる際に、真珠に関するレポートとしてレポートチェックもご利用いただけることをお忘れなく。レポートチェックでは、レポートの情報が GIA のレポートデータベースに一致するかどうかを確認することができ、便利です。 このサービスをご利用いただくことで、真珠の品質についてさらに安心が得られます。このレポートチェックは、GIA から発行されたすべての真珠、ダイヤモンドおよびカラーストーンのレポートでご利用いただけます。

見出しの写真:Robert Weldon/GIA

Custom Field: Array

Tags:

Custom Field: Array